ニュースリリース

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2010年11月25日

第52回 米国血液学会年次総会での
KW-0761(抗CCR4ヒト化モノクローナル抗体)の最新試験結果発表のお知らせ

 協和発酵キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:松田 譲、以下「協和発酵キリン」)は、2010年12月4日から7日まで米国フロリダ州オーランドで開催される「第52回米国血液学会(American Society of Hematology: ASH)において、当社が開発中のKW-0761に関する最新試験結果を発表いたしますので、お知らせいたします。

 KW-0761は、当社独自の強活性抗体作製技術「POTELLIGENT®(ポテリジェント)」注1を用いて作製したヒト化モノクローナル抗体で、CCR4注2を抗原として認識して、標的細胞をADCC作用注3で攻撃します。
 なお、末梢性T細胞リンパ腫注4および皮膚T細胞リンパ腫注5を適応として、米国食品医薬品局(FDA)より2010年11月2日に希少疾病用医薬品注6(Orphan Drug)の指定を受けましたので、併せてお知らせいたします。

 ASHで発表されるKW-0761の最新試験結果は、国内で行われております、CCR4陽性の再発・再燃成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)注7を対象とした第2相試験の結果で、名古屋市立大学病院・血液内科の石田 高司 先生より口頭発表が行われます。
 発表の抄録は、ASHの年次総会サイトより参照することができます。
 http://ash.confex.com/ash/2010/webprogram/Paper29172.html
 なお、この試験結果の内容につきましては、学会発表後に改めてお知らせいたします。

 また、同学会では、米国で行われております、前治療歴のある末梢性T細胞リンパ腫および皮膚T細胞リンパ腫を対象とした第1/2相試験の結果の発表も行われます。

 KW-0761は、当社の抗体医薬の開発パイプラインの中で最も進んでいる品目です。今回のASHでの発表は、KW-0761の開発を進展させるうえで、また「POTELLIGENT®」技術の臨床での効果を確かめるうえで、非常に重要なものとなります。

 協和発酵キリンは、がんを重点領域とし、抗体技術を核として画期的な新薬を継続的に創出することで、がん患者さんの治療およびQOLの向上に貢献してまいります。



<ASH年次総会でのKW-0761に関する発表の概要>
抄録番号 抄録内容 発表日時・場所
285 フコース欠損抗CCR4抗体KW-0761の再発成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)を対象とした多施設第2相試験 2010年12月6日 7:30
オレンジカウンティコンベンションセンター



注1.POTELLIGENT® (ポテリジェント)
 当社が独自に確立した高ADCC活性抗体作製技術です。本技術を用いることで、抗体が保有する糖鎖の中のフコースを低下させた抗体を作製できます。本技術で作製した抗体は、従来の抗体に比べて、標的細胞を極めて効率的に殺傷し、高い抗腫瘍効果を示すことが動物試験で確認されています。

注2.CCR4(chemokine (C-C motif) receptor 4)
 CCR4は、白血球の遊走に関与するケモカインの受容体の一つです。CCR4は、正常組織中ではIL-4およびIL-5などのサイトカインを産生する(CD4陽性の)ヘルパー2型T細胞に選択的に発現することが知られています。また、血液がんの1種である末梢性T/NK細胞リンパ腫において高発現しています。

注3.ADCC(Antibody-Dependent Cellular Cytotoxicity(抗体依存性細胞傷害活性))
 抗原に抗体が結合すると、その抗体にマクロファージやNK細胞といったエフェクター細胞が結合します。その後、エフェクター細胞によって抗原を持つ標的細胞が殺傷されます。

注4.末梢性T細胞リンパ腫
 悪性リンパ腫の大部分を占める非ホジキンリンパ腫はB細胞起源の疾患とT/ナチュラルキラー(NK)細胞起源の疾患に大別されます。さらに、T/NK細胞起源の疾患は、主な病変部位から節性形、節外性型、皮膚型および白血病型の疾患に分類されます。末梢性T細胞リンパ腫は、節性型および節外性型のT/NK細胞起源の疾患の総称です。

注5.皮膚T細胞リンパ腫
 T/NK細胞起源の非ホジキンリンパ腫で、主な病変部位が皮膚である疾患の総称です。

注6.希少疾病用医薬品
 米国における希少疾患用医薬品は、患者数20万人以下の希少疾患の新薬開発を促進する目的で、FDAが指定する権利を有します。希少疾患用医薬品の指定を受けると、米国で7年間の先発権保護が与えられます。その他に、臨床試験費を負担する米国政府からの補助金の獲得、臨床研究費用の税額控除、FDA申請における医薬品審査手数料の免責および治験実施計画書の審査の支援があります。

注7.成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)
 レトロウイルスのHTLV-1が発症に関与している末梢性T細胞腫瘍であり、国内の患者数は約2000名です。一般的に、mLSG15療法などの多剤併用化学療法が施行されますが、移植以外に治癒が期待される治療法は確立されていません。現在、移植療法が積極的に検討されています。一方、再発・再燃例に対しては、悪性リンパ腫の治療法に準じた種々の化学療法が実施されていますが、有効な治療法は確立されていません。

 



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