モガムリズマブの皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第3相臨床試験結果の米国臨床腫瘍学会2018での発表について

協和発酵キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和発酵キリン」)は本日、一定期間の全身治療歴を有する成人の再発性もしくは難治性の菌状息肉腫およびセザリー症候群(以下、「MFおよびSS」)注1を対象としたモガムリズマブ注2(KW-0761)の第3相臨床試験(MAVORIC試験:Mogamulizumab anti-CCR4 Antibody Versus ComparatOR In CTCL)の結果を、米国臨床腫瘍学会2018(American Society of Clinical Oncology)にて発表します。MFおよびSSは皮膚 T 細胞性リンパ腫(以下、「CTCL」)の主な病型です。

米国臨床腫瘍学会2018 ポスター発表 番号:214
演題:Quality of life in cutaneous T-cell lymphoma subjects treated with anti-CCR4 monoclonal antibody mogamulizumab versus vorinostat: results from the Phase 3 MAVORIC trial
(CTCL患者を対象とした抗CCR4モノクローナル抗体、モガムリズマブとボリノスタットのQOL(Quality of Life)比較:第3相臨床試験MAVORIC試験の結果)

MAVORIC 試験は、一定期間の全身治療歴を有する成人の再発性もしくは難治性のMFおよびSS患者さんを対象とした第 3 相の多施設ランダム化オープン試験で、モガムリズマブとボリノスタットを比較しました。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)については、モガムリズマブがボリノスタットと比べて、臨床的かつ統計学的な有意に向上したことは既に発表されています。試験治療下においてモガムリズマブ群で発現した主な有害事象は、注入に伴う反応と薬疹でした。本試験ではQOLの指標を副次評価項目とし、Skindex-29(SDX-29)、FACT-GおよびEuroQol-5Dを用いて測定しました。本学会では、そのうちSDX-29およびFACT-Gのデータを発表します。

協和発酵キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

  • 注1:菌状息肉腫およびセザリー症候群について
    菌状息肉腫とセザリー症候群はCTCLの主な病型であり、CTCLは非ホジキンリンパ腫としては珍しいタイプの疾患で、皮膚に病変が発生します。菌状息肉腫とセザリー症候群は病状の進行に従って、皮膚のほか血液、リンパ節、内臓などその他の組織に病変が現れることがあります。
  • 注2:モガムリズマブについて
    モガムリズマブはCCケモカイン受容体4(CCR4)を標的とするヒト化モノクローナル抗体です。CCR4はCTCLを含めた特定の血液がん細胞に高発現しています。モガムリズマブは抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)増強に関連する協和発酵キリンの技術(POTELLIGENT®)を用いて製造され、2012年3月より日本で、再発もしくは難治性CCR4陽性成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)の治療薬として世界で初めて販売承認されています(製品名:ポテリジオ®)。さらにモガムリズマブは日本で、再発又は難治性CCR4陽性末梢T細胞リンパ腫(PTCL)およびCTCLの治療薬として(2014年3月)、また、化学療法未治療のCCR4陽性ATLの治療薬として(2014年12月)承認事項一部変更承認を取得しています。米国においては2017年11月に、FDAに承認申請受理および優先審査指定されました。
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