日本における心腎疾患を対象としたtenapanorライセンス契約締結について

協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:花井陳雄、以下「協和発酵キリン」)と米国Ardelyx社(カリフォルニア州Fremont、社長兼CEO:Mike Raab、以下「Ardelyx」)は、高リン血症を含む心腎疾患を対象に、Ardelyxが現在開発しているtenapanorについて、日本における独占的な開発および販売に関するライセンス契約を締結したことをお知らせします。

tenapanorは経口投与による選択的な腸管Na+/H交換輸送体(NHE3)阻害剤です。本剤は、Ardelyxが創製し、現在米国にて透析施行中の末期腎不全に伴う高リン血症を対象とした第3相臨床試験が行われています。

本契約に基づき、協和発酵キリンはArdelyxに対し、契約一時金3,000万ドル、今後の開発ステージの進捗および販売開始に伴うマイルストーンを最大1.3億ドル支払います。また、契約期間中、協和発酵キリンはArdelyxに10台後半%の販売ロイヤルティーを支払います。今回の契約により、協和発酵キリンは高リン血症を含む心腎疾患領域を対象とした、日本での本剤の独占的開発・販売を担います。

tenapanorについて
tenapanorはArdelyxによって創製・開発された、ファーストインクラスの開発品で、経口投与で吸収されにくい特徴を有しています。本剤は、高リン血症に対して特徴的な作用機序であるNHE3阻害を通じて、食事によるナトリウムの吸収を抑え、結果として細胞内のプロトン濃度を上昇させます。このプロトン濃度の上昇は、消化管のリン吸収を制御する細胞間接着を強固にし、リンの取り込みを抑制します。Ardelyxがこれまでに実施した非臨床もしくは臨床試験において他のイオンに対して同様の現象は認められておらず、本剤の作用機序はリンに選択的であると考えられています。
協和発酵キリンについて
協和発酵キリンは、がん、腎、免疫疾患を中心とした領域で、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使して、画期的な新薬を継続的に創出し、開発・販売をグローバルに展開することにより、世界の人々の健康と豊かさに貢献する、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとなることを事業ビジョンとしています。詳細はhttp://www.kyowa-kirin.co.jpをご覧ください。
Ardelyxについて
Ardelyxは心、腎および消化管領域に強みのある会社で、同領域の疾患を持ち、効果的な治療方法がない患者さんに新しく、安全で効果的な医薬品を提供するため、特徴的な事業ポートフォリオを持っています。Ardelyxの開発品ポートフォリオには、透析施行中の末期腎不全(ESRD)に対するtenapanorの他、カリウムの分泌を促進するRDX013があります。消化器領域ではtenapanorの便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)を対象とした米国でのNDA申請を2018年後半に予定しており、TGR5アゴニストであるRDX8940を保有しています。詳細はArdelyxホームページ、またはTwitterアカウントを参照ください。URL:http://www.ardelyx.com/ Twitter@Ardelyx
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