乾癬治療薬「ルミセフ®」在宅自己注射に関するお知らせ

協和発酵キリン株式会社(本社:東京千代田区、代表取締役社長:花井陳雄、以下「協和発酵キリン」)は、尋常性乾癬注1、関節症性乾癬注2、膿疱性乾癬注3、乾癬性紅皮症注4を適応症とする「ルミセフ®皮下注210mgシリンジ」(一般名:ブロダルマブ(遺伝子組換え)、以下「ルミセフ®」)が、2017年8月31日付厚生労働省告示第284号により保険医が投薬することができる注射薬及び在宅自己注射指導管理料の対象薬剤に追加され、9月1日に適用されましたことをお知らせします。

これに伴い、医師の適切な指導管理の下で患者さんによる在宅での自己注射が可能になります。

「ルミセフ®」は、インターロイキン(IL)-17受容体A注5に対する完全ヒト抗体です。本剤はIL-17受容体Aに特異的に結合することで、IL-17AやIL-17F等注6の機能を阻害する新たな作用機序を有しています。2016年7月4日に日本で承認され、同年9月30日に販売を開始しました。

通常、「ルミセフ®」は維持期では2週に1回投与されますが、在宅自己注射が可能になることで患者さんの通院頻度を減らすことができます。通院による患者さんの身体的・経済的負担や拘束時間の軽減により、日常生活への影響が緩和されQOL(生活の質)向上に貢献できるものと期待されています。

協和発酵キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

  • 注1尋常性乾癬
    乾癬とは、浸潤・肥厚をともなう境界明瞭な紅斑が全身に現れ、銀白色の鱗屑が認められる慢性の皮膚疾患の一種です。乾癬のおよそ90%が尋常性乾癬と言われています。
  • 注2関節症性乾癬
    皮膚症状に加えて関節炎の症状をともなう病型を呼びます。皮疹の程度とは必ずしも相関せず、強い関節の腫れや痛みを伴うことがあります。関節リウマチと似た症状を示しますが、一般的には血液検査でリウマチ反応は認められません。
  • 注3膿疱性乾癬
    乾癬のうち、発熱や倦怠感をともない、全身の皮膚に発赤とともに膿疱が多く出現する病型を呼びます。乾癬の中では重症で、ときに生命を脅かす全身炎症性疾患で国内では難病に指定されています。
  • 注4乾癬性紅皮症
    乾癬の皮疹が拡大し、全身に広がって赤くなった状態をいいます。発熱や倦怠感をともなうことが多くあります。
  • 注5IL-17受容体A
    炎症性サイトカインであるIL-17A、IL-17A/F、IL-17F及びIL-17Cの受容体を形成しています。
  • 注6IL-17AやIL-17F等
    炎症や免疫反応を誘導する炎症性サイトカインであり、乾癬をはじめとする自己免疫疾患の病態形成に関与していることが知られています。
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