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2016年5月23日PDF file:New window opensPDF版(33KB)

バルドキソロンメチル(RTA402)の国内第II相臨床試験でイヌリンクリアランス法を用いて腎機能の改善を確認

協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:花井陳雄、以下「協和発酵キリン」)は、リアタファーマシューティカルズ(米国テキサス州アービング、CEO:ウォーレン・ハフ、以下「リアタ社」)から導入した低分子化合物バルドキソロンメチル注1(開発番号:RTA402)の国内第II相臨床試験(TSUBAKI試験)の有効性に関する中間解析の結果が得られましたのでお知らせします。

本試験は、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検比較試験注2であり、RTA402を1日1回、16週間反復経口投与したときの安全性及び有効性を評価しています。有効性の評価には、腎機能を示す糸球体濾過量(GFR)注3を正確に評価するために、GFR測定のgold standardであるイヌリンクリアランス法注4を用いました。今般、独立データモニタリング委員会注5が中間解析データを評価した結果、プラセボ群と比較して実薬群でGFRの有意な改善が認められました。これは、イヌリンクリアランス法を用いて腎機能の改善を示した世界で初めての結果となります。本剤の安全性上の懸念は認められておりません。引き続き、本試験の完遂に向けて評価を進めてまいります。

協和発酵キリンは2009年12月24日に、リアタ社との間で、本剤の日本、中国、台湾、韓国及び東南アジア諸国における独占的開発・販売権を取得するライセンス契約を締結しております。なお、リアタ社は米国で、肺高血圧症を対象に本剤の第II相臨床試験を行っており、初期の良好な結果は2015年のAmerican College of Chest Physicians(CHEST)年次総会で発表されました。リアタ社は現在、結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症を対象とする国際共同第III相臨床試験を計画中であり、本邦でも実施予定です。

協和発酵キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

  1. 注1:
    バルドキソロンメチル
    バルドキソロンメチルは体内の250以上もの抗酸化因子及び解毒因子の産生を調節する転写因子であるNrf2を活性化します。Nrf2の活性化は、細胞内の抗酸化因子の増加や炎症のシグナル経路の抑制により、組織を炎症から保護します。慢性の炎症は、2型糖尿病や、心血管イベントおよび慢性腎不全などの合併症を促進することが知られています。
  2. 注2:
    二重盲検比較試験
    医師および患者がいずれも処置内容を知り得ない状況で行う試験で、プラセボ効果などの先入観が評価に反映される可能性を防ぎ、新薬などの処置による有効性を客観的に評価します。
  3. 注3:
    糸球体濾過量(GFR)
    糸球体濾過量(glomerular filtration rate: GFR)の略。腎機能の指標となるもので、腎臓が1分間あたりに処理できる尿量を示します。腎機能の評価には、一般的に、血清クレアチニン値の測定結果を基にした推算GFR(eGFR)を用いますが、腎移植ドナーなど正確な腎機能評価が必要な場合にはGFR測定のgold standardであるイヌリンクリアランス法を実施します。
  4. 注4:
    イヌリンクリアランス法
    標準法と簡易法があり、本試験では標準法を用いました。標準法は、1%イヌリンを含む生理食塩水を持続静注し、30分間隔で蓄尿と中間点採血を3回行い、3回のクリアランスの平均値を求める方法です。
  5. 注5:
    独立データモニタリング委員会
    治験依頼者によって設立され、臨床試験の進捗状況、安全性データおよび重要な有効性変数の評価を定期的に行うとともに、治験依頼者に試験の継続、修正または中止を勧告する委員会です。


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