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かゆみの治療と対策 かゆみの治療は主に「薬物療法」「スキンケア」「セルフケア」。普段からしっかり自己対策を行うことも大切です。

ここでは、アトピー性皮膚炎の主な治療法についてご紹介します。
3つの治療で症状改善をめざす
アトピー性皮膚炎は主に「皮膚の炎症を抑える外用薬」「内服薬」「保湿剤」の3つの治療を組み合わせて症状改善をめざしていきます。
皮膚の炎症を抑える外用薬
皮膚の炎症を抑えるために用いるアトピー性皮膚炎の基本治療薬。お医者さんの指示に従って正しく使用すれば効果的な薬です。しかし、怖がって途中でやめたり、十分量を塗らなかったりすると皮膚が悪化することがあります。
使用方法についてはお医者さんが十分に検討して決めています。自己判断で調整したりせず、お医者さんの指示に従って使用しましょう。
塗る量のポイント
ステロイド外用薬の適量は、想像より多いかもしれません。半量ほどしか塗れていない人が多いようです。指示された適量を塗りましょう。
塗る量はFTU(フィンガー・チップ・ユニット)という単位が目安となっています。1FTUは大人の指先から第一関節まで乗るようにチューブから出した量となり、これで大人の手のひら2枚分の面積を塗るのに適量となります。
免疫抑制薬(軟膏)は、免疫機能を調節し、炎症を抑える作用を持つ外用薬です。特に皮膚のうすい顔や首の症状に有効です。塗りはじめはピリピリした感触があるかもしれませんが、使い続けていると自然となくなります。
※2歳未満の子どもには使用できません。
内服薬
抗ヒスタミン薬は、アトピー性皮膚炎のつらいかゆみを抑える補助的な治療薬です。「かゆみの悪循環」を断ち切るためにも重要になります。また、掻かなくなることで、皮膚の状態改善の助けにもなります。
抗ヒスタミン薬には、多くの特徴の異なるさまざまなタイプがあります。治療を行っていく中で、自分に合った薬剤をお医者さんとよく相談してみつけていきましょう。
過剰な免疫反応を抑えることで、炎症やかゆみを鎮める内服の免疫抑制薬。治療を継続しても十分な効果が得られなく、強い炎症が広範囲にある重症または最重症の患者さんに対して処方されることがあります。
※16歳未満の患者さんには使用できません。
保湿剤(スキンケア)
スキンケアはアトピー性皮膚炎の治療の基本。乾燥してバリア機能が低下している皮膚に、きちんと保湿して水分を保ち、皮膚の状態を改善しましょう。
詳しいスキンケアについて
ワンポイントアドバイス!
保湿剤と炎症を抑える外用薬はどっちを先に塗ればいいの?
原則は、炎症のある部分に外用薬を塗ってから保湿剤を塗りましょう。その場合も、正常な皮膚に外用薬をのばしてしまわないように注意しましょう。しかし、保湿剤から塗る場合もあります。免疫抑制薬(軟膏)のヒリヒリ感を軽減させたり、強いステロイド外用薬が効きすぎるのを防ぐためです。お医者さんの指示に従って、適切な方法で適量を塗りましょう。