ニュースリリース

文字サイズ
文字サイズ標準で見る
文字サイズ大で見る
文字サイズ特大で見る

2018年5月24日PDF file:New window opensPDF版(131KB)

Crysvita®の小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした第2相臨床試験結果のNew England Journal of Medicine掲載について

本ニュースリリースは、当社と当社子会社のKyowa Kirin International PLC、ならびに米国ウルトラジェニクス・ファーマシューティカルが発表した英文プレスリリースの内容を、当社が日本語に翻訳、再構成し、発表しています。本ニュースリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先しますことをご留意下さい。
New window opens協和発酵キリン 英語リリース

 協和発酵キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和発酵キリン」)および当社の欧州子会社であるKyowa Kirin International PLC(本社:英国ガラシールズ、代表取締役社長:トム・ストラットフォード、以下「協和キリンインターナショナル」)とウルトラジェニクス・ファーマシューティカル(本社:米国、社長:エミル・D・カキス、以下「ウルトラジェニクス」)は本日、Crysvita(欧米製品名、一般名:ブロスマブ、開発番号:KRN23)の、5歳~12歳の小児X染色体遺伝性低リン血症(XLH)の患者さんを対象とした第2相臨床試験の結果がThe New England Journal of Medicine(NEJM) 誌にオンライン公開されたことをお知らせします。

 本試験の結果では、Crysvitaは対象の小児XLH患者さんのくる病重症度および骨の成長、疼痛、身体機能を改善し、血清リン濃度および腎臓におけるリンの再吸収を向上させることが示されました。一方、発生した有害事象については、これまで実施した試験で観察されたものと同様でした。本試験のトップラインデータ2017年4月にプレスリリースを通じて既に公表されており、今回のNEJM誌への掲載論文には本試験における全ての結果が記されています。

 XLHは、小児および成人に影響を与える希少かつ慢性の進行性骨格筋障害です。Crysvitaは世界で初めて本疾患の原因である過剰に産生される線維芽細胞増殖因子23(FGF23)を対象とした治療薬となります。FGF23は、腎臓におけるリン排出と活性型ビタミンD産生を制御するホルモンです。NEJM 誌の掲載論文(論文タイトル "Burosumab Therapy in Children with X-Linked Hypophosphatemia")には、次のような記述がなされています。

 「完全ヒトモノクローナル抗体ブロスマブがFGF23の活性を阻害することで、小児XLH患者さんの腎尿細管におけるリンの再吸収が亢進し、低リン血症が改善した。リン代謝の改善に呼応して、くる病症状の重篤度も低下している。くる病症状の治癒が、今回観察された成長、身体機能や疼痛の改善に寄与している可能性が考えられる。」

 米国食品医薬品局(FDA)は成人および1歳以上の小児XLHの適応症とした治療薬として2018年4月17日(米国時間)付でCrysvitaを承認しました。また、2018年2月23日には、Crysvitaは欧州委員会(European Commission)からX線画像診断で骨疾患所見を有し成長期にある1歳以上の小児および青少年におけるX染色体遺伝性低リン血症(XLH)の治療薬として承認されました。米国および欧州における承認申請には今回NEJM誌に掲載された小児XLHのPh2臨床試験データが含まれていました。

第2相臨床試験のデザイン
 本試験は、多施設共同非盲検ランダム化用量設定試験で、5歳から12歳までのXLH患者さん52名が登録され、米国および欧州にある9つの施設で実施されました。患者さんはランダムに2つの群に割り当てられ、Crysvitaの皮下注射を64週間の間、2週もしくは4週に1度投与されました。主要評価項目は、Rickets Severity スコア(RSS)およびRadiographic Global Impression of Change(RGI-C)スコアを指標としたくる病所見の変化としました。副次評価項目には血清リン濃度、血清活性型ビタミンD濃度、血清アルカリフォスファターゼ値、成長速度、身体機能、痛みおよび身体機能に関する患者報告アウトカム、そして安全性としました。

The New England Journal of Medicineについて
The New England Journal of Medicine(NEJM)は、200年以上にわたる歴史を有し、世界でもっとも権威ある週刊総合医学雑誌の一つです。医学界のトップジャーナルとして、また情報提供の優れた媒体として、国内外の医師・研究者から高い評価を受けています。 

X染色体遺伝性低リン血症(XLH)について
XLHは、遺伝的な原因により血中のFGF23が過剰となることで、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・維持に障害をきたす希少な疾患です。XLHは幼児から発症し、成人までその影響がみられます。小児では、骨疾患を引き起こし、下肢の変形や低身長が多くみられます。成人ではXLHによって骨折のリスクが増加します。

Crysvita(欧米製品名、一般名:ブロスマブ、開発番号:KRN23)について
Crysvitaは協和発酵キリンにより発見された線維芽細胞増殖因子23(FGF23)に対する完全ヒトモノクローナル抗体です。FGF23は、腎臓におけるリン排泄と活性型ビタミンD産生を制御することで、血清リンおよび活性型ビタミンD濃度を低下させる液性因子です。XLHのリン排出はFGF23の過剰な作用により引き起こされています。Crysvitaは、XLHの患者さんのFGF23の過剰な作用を阻害することで、腎臓におけるリンの再吸収を増加させ、腸管におけるリンとカルシウムの吸収を促進するビタミンDの産生を増加させます。



ページトップへ