モガムリズマブ 承認事項一部変更(適応追加)承認申請内容の一部変更について

協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:花井 陳雄、以下「協和発酵キリン」)は、承認事項一部変更承認申請中のモガムリズマブ(一般名、製品名: ポテリジオ®点滴静注20mg)について、一部変更承認申請時の追加適応症の一部である初発未治療のCCR4注1陽性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)注2を一旦取り下げましたので、お知らせします。

協和発酵キリンは、2013年7月19日に初発未治療のCCR4陽性のATL、再発又は難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)注3および皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)注4を適応症とするモガムリズマブの一部変更承認申請を行いましたが、その後の当局との協議を通じて不足情報があると判断し、申請適応のうち初発未治療CCR4陽性のATLを一旦取り下げることとしました。

今後、審査再開に向け不足情報が整い次第、同適応追加の再申請を予定しています。PTCLおよびCTCLにつきましては、引き続き、当局による承認審査が進められることになります。なお、今回の承認申請内容の変更による、現在「ポテリジオ®点滴静注20mg」を使用中の患者さんへの影響はございません。

モガムリズマブは、「ポテリジオ®点滴静注20mg」という製品名で、再発又は難治性のCCR4陽性のATLの治療薬として、2012年5月29日から国内で販売しております。引き続き、協和発酵キリンは、革新的な医薬品の開発により、ATL、PTCLおよびCTCLをはじめとしたリンパ腫を含め、様々な疾患の治療およびQOLの向上に貢献してまいります。

モガムリズマブの「がん」を対象とした開発、販売状況

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適応症 ステータス 対象国
再発又は難治性のCCR4陽性のATL 発売中 日本
初発未治療のCCR4陽性のATL 今回取り下げ 日本
治療経験のあるATL 第2相臨床試験 米国、欧州
再発又は難治性のCCR4陽性のPTCL、CTCL 申請中 日本
再発又は難治性のCTCL 第3相臨床試験 米国、欧州、日本
治療経験のあるCCR4陽性のPTCL 第2相臨床試験 欧州
  • 注1.CCR4(chemokine (C-C motif) receptor 4)
    CCR4は、白血球の遊走に関与するケモカインの受容体の一つです。CCR4は、正常組織中ではIL-4およびIL-5などのサイトカインを産生する(CD4陽性の)ヘルパー2型T細胞や制御性T細胞に発現することが知られています。また、ある種の血液がんにおいて高発現していることが知られています。
  • 注2.成人T細胞白血病リンパ腫(ATL: Adult T-cell Leukemia-Lymphoma)
    レトロウイルスのHTLV-1が発症に関与している末梢性T細胞腫瘍であり、国内の年間発症例数は約1150名と推定されています。一般的に、mLSG15療法などの多剤併用化学療法が施行されますが、移植以外に治癒が期待される治療法は確立されていません。現在、移植療法が積極的に検討されています。一方、再発・再燃例に対しては、悪性リンパ腫の治療法に準じた種々の化学療法が実施されていますが、有効な治療法は確立されていません。
  • 注3.末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)
    悪性リンパ腫の大部分を占める非ホジキンリンパ腫はB細胞起源の疾患とT/ナチュラルキラー(NK)細胞起源の疾患に大別されます。さらに、T/NK細胞起源の疾患は、主な病変部位から節性形、節外性型、皮膚型および白血病型の疾患に分類されます。末梢性T細胞リンパ腫は、節性型および節外性型のT/NK細胞起源の疾患の総称です。
  • 注4.皮膚T細胞リンパ腫(CTCL: Cutaneous T-Cell Lymphoma)
    CTCLは、非ホジキンリンパ腫の1種で、T細胞リンパ腫としてはもっとも一般的な疾患の一つです。CTCLは病変部位によって、菌状息肉腫(MF)やセザリー症候群(SS)などに分類されます。MFの皮膚病変は、紅斑、局面、皮膚腫瘤へと進行します。SSはMFが進行した病態で、血液中に悪性リンパ球の存在が認められます。
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