ニュースリリース

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2011年5月10日

KW-6002(イストラデフィリン)の
パーキンソン病を対象とした国内第lll相臨床試験の速報結果のお知らせ

 協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:松田 譲、以下「協和発酵キリン」)は、このたび、パーキンソン病注1を対象として開発中の KW-6002(一般名:Istradefylline(イストラデフィリン))の国内第lll相臨床試験の速報結果を得ましたので、お知らせいたします。

 本試験は、レボドパ製剤注2で治療中の、運動合併症の一つであるウェアリング・オフ現象注3を有するパーキンソン病患者さんを対象にKW-6002の2用量(1日1回20mg、または1日1回40mgの12週間投与)における有効性をプラセボと比較検証し、安全性を評価しました。 有効性の主要評価項目は1日平均オフ時間とし、本剤20mg群および40mg群共にプラセボ群に比べ統計学的に有意な減少を認めました(投与前から最終評価時点までの減少幅:プラセボ群 -0.23時間、本剤20mg群 -0.99時間(p=0.003)、40mg群 -0.96時間(p=0.003))。また、安全性においては有害事象発現割合などから本剤1日1回20mgおよび40mgの忍容性が確認されました。

 本剤はアデノシンA2A受容体注4の働きに選択的に拮抗するという新規の作用機序を有する抗パーキンソン剤として開発を行ってまいりました。本結果を踏まえて、今後、本剤の新薬承認申請の準備を進めてまいります。

 協和発酵キリンは、KW-6002がパーキンソン病治療における新たな選択肢として治療の幅を広げ、ウェアリング・オフ現象などでお困りの患者さんの症状改善にも繋げることが出来るものと考えております。


注1.パーキンソン病
パーキンソン病は、動作遅延、硬直、振戦や姿勢の不安定などの動作症状を特徴とする進行性の神経変性疾患です。原因は中脳の黒質線条体という部分の進行性変性で、脳内でドパミンという物質の不足が起こります。日本の患者数は、約15万人程度です。

注2.レボドパ製剤
パーキンソン病は脳内のドパミン不足によって生じるため、脳内にドパミンを補充することで症状が改善されます。その際、レボドパ(L-dopa、L-ドパ)製剤の服用で、脳内でレボドパがドパミンへと変わるため、脳内で不足しているドパミンが補充されます。

注3.ウェアリング・オフ現象
パーキンソン病の薬物治療は、レボドパ製剤を用いるのが主流ですが、長期治療により“ウェアリング・オフ現象”と呼ばれる薬効時間の短縮による症状の日内変動や、不随意運動などの運動合併症が生じることが知られています。レボドパ製剤の薬効が得られていない時間を”オフ時間”といいます。

注4.アデノシンA2A受容体
パーキンソン病の責任病巣がある大脳基底核に分布し、運動機能の調節に関与している受容体です。


【試験概要】
治験デザイン 多施設共同、プラセボ対照、無作為化、二重盲検、並行群間、検証的比較試験
対象 レボドパ製剤で治療中の運動合併症を併発しているパーキンソン病患者
用法・用量・投与期間 プラセボ(126例)、20mg(123例)、40mg(124例)のいずれかを1日1回、12週間経口投与する。
主要評価項目 1日平均オフ時間

 



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