ニュースリリース

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2010年1月8日

米国リアタ ファーマシューティカルズとの
日本を含むアジア地域におけるバルドキソロンメチルのライセンス契約締結について

― バルドキソロンメチルは、リアタ ファーマシューティカルズが臨床開発中の低分子医薬で、 糖尿病性腎症患者を対象に現在、米国で第II相臨床試験(フェーズII)段階です。 ―

 協和発酵キリン株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:松田 譲 以下、「協和発酵キリン」)は、リアタ ファーマシューティカルズ(米国テキサス州アービング市、CEO:ウォーレン ハフ 以下、「リアタ社」 )との間で、米国において糖尿病性腎症患者を対象としリアタ社が第II相臨床試験(フェーズII)を実施中である低分子医薬品バルドキソロンメチルの日本、中国、台湾、韓国および東南アジア諸国における独占的開発・販売権を取得するライセンス契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。

 今回のライセンス契約締結に伴い、当社はリアタ社に対し契約一時金として35百万ドル、開発の進捗に応じたマイルストンとして97百万ドルを支払います。また製品上市後には、リアタ社に対し、当社が権利を有する地域におけるバルドキソロンメチルの販売額に応じてマイルストンを最大140百万ドルおよび2ケタのロイヤルティを支払います。リアタ社は、当社がライセンスを受けた地域を除いた全世界における全ての開発・事業化権を保有します。

 バルドキソロンメチルは、体内の250以上もの抗酸化因子および解毒因子の産生を調節する遺伝子であるNrf2※1を活性化します。Nrf2の活性化は、細胞内の抗酸化因子の増加や炎症のシグナル経路の抑制により、組織を炎症から保護します。慢性の炎症は、II型糖尿病や、心血管疾患および慢性腎不全などの合併症を促進することが知られています。

 糖尿病性腎症(慢性腎不全の合併症を有するII型糖尿病)の患者さんを対象にリアタ社が米国で実施した2つの第II相試験において、バルドキソロンメチルは腎機能を有意に改善しました。治験に参加した患者さんの90%以上において、バルドキソロンメチルは腎機能のマーカーである糸球体濾過量(eGFR)※2を改善しました。その他の腎機能、血糖および心血管疾患の指標にも有意な改善が観察されました。

 当社は、「がん」「腎」「免疫疾患」を研究・開発の重点領域とし、新たな医療価値の創造に努めております。当社は、リアタ社との提携により腎分野での製品パイプラインを一層充実させ、患者さんおよび医療関係者に新たな治療選択肢を提供し、腎疾患領域での治療に貢献できるものと期待しております。


※1:Nrf2
各種の抗酸化因子および解毒因子の産生を促進する遺伝子です。Nrf2の活性化により、各種の細胞内の抗酸化因子が増加し、炎症性のシグナル経路(炎症性サイトカインの産生)が抑制され、組織が炎症から保護されると考えられています。

※2:eGFR
推定糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate:eGFR)の略。腎臓が1時間あたりに処理できる尿量を示すGFR(糸球体濾過量)を、計算式から求めたもの。血清クレアチン値、年齢、性別により算出される。腎機能の指標となるもので、腎症においては、eGFRは低下する。

【リアタ ファーマシューティカルズ(Reata Pharmaceuticals, Inc.)の概要】
設立: 2002年
所在地: 米国テキサス州アービング市 (Irving, Texas, USA)
社長: ウォーレン ハフ (Warren Huff)
従業員数: 約50人
業務内容: 新規の抗炎症作用に着目し、炎症性疾患の治療薬の開発を行っている。 バルドキソロンメチルは同社の最も開発の進んだ製品である。

リアタ社の詳細情報については、http://www.reatapharma.com/ をご参照ください。

 



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