ニュースリリース

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2009年6月23日

KW‐0761(抗CCR4抗体)
成人T細胞白血病リンパ腫に対する国内第II相臨床試験開始

 協和発酵キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:松田 譲、以下「協和発酵キリン」)は、自社開発のKW‐0761(抗CCR4注1抗体)の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)注2に対する国内第II相臨床試験を開始しました。国内第II相臨床試験は17施設で25例の予定で行われます。

 KW-0761は、当社独自の強活性抗体作製技術「POTELLIGENT®(ポテリジェント)」注3を用いて作製したヒト化モノクローナル抗体で、CCR4陽性の血液がん細胞および喘息や炎症性疾患への関与が示唆されているCCR4陽性T細胞を減少させることが認められています。これまでの、成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)および末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)注4を対象とした国内第I相臨床試験において、KW-0761の安全性が示され、有効性についても認められています。

 米国においては、血液がんを対象とした第I/II相臨床試験を準備中であり、欧州においては、少数の健康な成人およびアレルギー性鼻炎患者様を対象とする第I相臨床試験を実施しました。また2008年3月に日本、中国、韓国および台湾を除いた全世界における独占開発・販売権(がん以外のすべての疾患)をアムジェン社に許諾するライセンス契約を締結しています。

 このKW-0761は、CCR4陽性の血液がんの患者様およびCCR4陽性T細胞が関与する喘息や炎症性疾患の患者様の治療に貢献できると期待しています。

 協和発酵キリンは、特徴ある抗体技術を生かした抗体医薬品の開発に取り組んでいます。低分子医薬品においても画期的な新薬を継続的に創出することで、世界の人々の健康と豊かさに貢献したいと考えております。

【注1】 CCR4 (chemokine (C-C motif) receptor 4)
CCR4は、白血球の遊走に関与するケモカインの受容体の一つです。CCR4は、正常組織中ではIL-4およびIL-5などのサイトカインを産生する(CD4陽性の)ヘルパー2型T細胞に選択的に発現することが知られています。また、がん細胞では、血液がんの1種であるT細胞性リンパ腫において高発現しており、特に、成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)の90%以上、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の約30~40%に発現が認められると報告されています。

【注2】 成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)
レトロウイルスのHTLV-1(ATLウイルス)が発症に関与している末梢T細胞腫瘍であり、患者様によっては血液の中に現れたり(白血病型)あるいは全身のリンパ節が腫れたり(リンパ腫型)するなどさまざまな症状を呈します。

【注3】 POTELLIGENT®(ポテリジェント)
当社が独自に確立した高ADCC活性抗体作製技術です。本技術を用いることで、抗体が保有する糖鎖の中のフコースを欠失させた抗体を作製できます。本技術で作製した抗体は、従来の抗体に比べて、標的細胞を極めて効率的に殺傷し、高い抗腫瘍効果を示すことが動物試験レベルで確認されています。

【注4】 末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)
皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)を含む、末梢性のT細胞リンパ腫



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