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誕生7話 抗体医薬「ポテリジェント」は毎週更新中!!
ここには「はじめて」がいっぱいつまっています。新しい薬を開発する研究者は、より効(き)き目があって、副作用の少ない薬の開発に毎日取り組んでいます。そのなかでも注目されている薬の開発があります。私たちの体の中にある「免疫力(めんえきりょく)」を利用した「抗体医薬(こうたいいやく)」という新しい薬です。そこで今回は、抗体医薬「ポテリジェント」の誕生物語です。
 

 
9.失敗した実験から見つかった抗体だった!!


なぜ実験が失敗したのか分析を何回も続けた結果、「動物実験で効果が出たほうの抗体(こうたい)には、フコースという糖(とう)の量が少ない」、と気づいた研究者がいたのです。「自分たちが目指している抗体の治療効果を上げるのには、フコースがないほうがいいようだ」とわかったのです。
ということは、フコースがついていても免疫細胞(めんえきさいぼう)は攻撃(こうげき)してくれるが、その力は幼稚園児のパンチ程度。そのフコースをなくすことで、ヘビー級のチャンピオンに変身(へんしん)する。もともとフコースがついていない抗体(こうたい)は、無理につくり上げたものではなく、体の中にもわずかながら存在しているものです。それを量産(りょうさん=たくさんつくること)できれば、がん治療をはじめ、医学界に貢献(こうけん=役に立つこと)できると考え、フコースを減(へ)らす「ポテリジェント」という抗体の技術が完成したのです。
偶然発見したようなイメージがありますが、研究者がラッキーだったのでしょうか。実験を失敗したことはラッキーだったかもしれないけれど、それまでの実験の蓄積(ちくせき)や安定的な技術力があったからこそ「ここが違う」と確証(かくしょう)できたのです。それと、その失敗をただの失敗に終わらせなかった研究者たちの熱意がポテリジェントの技術を完成させたのです。
ポテリジェントは現在、臨床試験(りんしょうしけん=効き目があるのかどうかを実際に使って調べるテストのこと)を進めている最中で、これからの抗体医薬(こうたいいやく)の柱を担(にな)うものとして、高い注目を集めています。<つづく>
 
☆次回は(4月14日号)に続きます。必ず見てね!

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