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藤尾 達郎(協和発酵研究本部リサーチフェロー/工学博士/東大客員教授)

このコーナーは第1木曜日と第3木曜日に新しくなります。
[前回までのお話しはここでチェック!]
1.1953年は生物学にとって記念の年
2.長い年月の経験から生まれた「掛け合わせ」
昔から家畜(かちく)や農作物の改良(かいりょう)に用いられてきた、良い性質を持ったものを選び出し、その良いもの同士を「掛け合わせ」(かけあわせ)る方法は、酵母などの微生物の性質を改良するために昔から用いられてきました。
これは、自然な中で成長する間に、太陽の紫外線(しがいせん)などさまざまな自然界からの影響を受けて, 遺伝子(いでんし)が変化した動物や作物の大部分は悪い影響を受けてしまいます。たまたま良く変化するように遺伝子が影響を受けた動物や作物を、ほかの変化のない作物の中から長い年月をかけて選び出します。
 
イラスト

選び出した後は、まずその性質が子供や孫にも伝わるように定着(ていちゃく)させます。そのためには、何代にもわたって良い性質を受け継いでいる動物個体または作物株を選ぶという、地道な作業を行います。このようにして、ある好ましい性質(=たとえば性質がおとなしく飼いやすい)を持った動物と別の好ましい性質(=たとえばたくさんのお乳を出す)を備えた動物を選び出すことができると、その2つの良い性質をあわせ持つような良い性質を持った動物を得るために掛け合わせが行われます。
このことは、家畜のような動物の場合だけでなく、お米や小麦やトウモロコシなどの農作物でも同じです。昔の人は、長い年月をかけた経験によって、このような改良を行う方法を見つけ出しました。でも、なぜこのような改良が可能なのかについてはわかりませんでした。<つづく>

☆次回は(2月19日号)に続きます。必ず見てね!

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