抗体医薬品 〜最先端の治療薬〜

用語集

免疫 一言でいうと「疫病(病気)から免れる」ことであり、体内に侵入したウイルスや細菌などの病原体、あるいはがん細胞等を異物(自分以外のもの)として認識し、攻撃・殺傷・排除することで、自分の身体を正常に保つという大切な働きをいいます。
抗体 抗体とは、異物から体を守るために働くタンパク質の一種であり、異物が体内に侵入すると、それらを攻撃、排除するために体内で産生されます。抗体は免疫という生体防御システムの一翼を担う大切なものです。
抗原 抗原とは、異物の表面に存在しており、抗体が異物を認識して破壊するための標的となるものです。自己免疫疾患という病気では、自分の体を構成しているものが抗原となって免疫反応が起きてしまいます。また、特にアレルギー反応を引き起こす抗原を特にアレルゲンと呼びます。
化学合成 原料となる化合物や試薬を用いて反応をおこし、目的の化合物をつくることで、目的の化合物が得られるまで何段階もの物理的あるいは化学的な反応を行います。
モノクローナル抗体 ハイブリドーマ等の単一の抗体を産生する細胞から得られた抗体のことです。
ハイブリドーマ技術 2つ以上の異なる細胞を融合して、1つの新しい細胞をつくる技術のことです。
HAC Human-Artificial-Chromosome(ヒト人工染色体)の略。非常に大きな遺伝子をマウスに導入するという画期的な手法です。
病原体 病原体とは、ウイルスとか細菌などがその代表例です。病原体の表面には、抗体が認識する抗原をもっています。
マクロファージ 白血球の一つで、免疫システムの一翼を担う細胞です。生体内に侵入した病原体(ウイルスとか細菌など)や死んだ細胞を捕食し、消化することによって処理します。また、捕食した病原体の表面にある抗原を他の細胞に知らせる役目(抗原提示能)もあります。
NK細胞
(ナチュラルキラー細胞)
主に、がん化した細胞やウイルスに感染した細胞を排除して生体を守る役割を担います。
補体 抗体が抗原と結合すると活性化し、抗体の働きを補助したり、マクロファージによる貪食細胞による捕食促進作用や溶菌作用を示します。
血清 血液が固まった時に上澄みとしてできる淡黄色の液体が血清です。血液から細胞成分(赤血球・白血球・血小板)を除いたものを血漿といい、さらにフィブリノゲンと凝固因子を除いたものを血清といいます。
亜型(アイソタイプ) 抗体は短い(分子量の軽い)L鎖と、長い(分子量の重い)H鎖によって形成されています。そのうちH鎖には異なる5種が存在し、このH鎖の違いによって抗体の種類が変わります。この抗体の種類を亜型と言います。
イラスト:抗体軽鎖・重鎖説明
遺伝子導入 細胞内に目的とする遺伝子(DNA)を人為的に入れて、新しい遺伝子情報を持つ細胞や、その細胞に基づく個体を作製すること。
分子量 分子は原子によって構成されており、分子量は分子を構成する原子の原子量の総和になります。例えば、水(H2O)分子は、水素(H:原子量1)原子2つと酸素(O:原子量16)原子1つから構成されており、分子量は18となります。
剤形 お薬の形状になります。代表的な例として、錠剤(飲み薬)、塗布剤(塗り薬)、貼付剤(貼り薬)、注射剤、点眼剤などがあります。
抗原性 ここでの抗原性とは、生体にとって異物であると認識されるかどうかの程度であり、抗原性が高いと異物として認識され易く、抗体を産生して生体から排除しようします。逆に抗原性が低いと異物として認識され難く、抗体の産生は起こり難くなります。
特異性 ここでの特異性を鍵と鍵穴で例えますと、1つの鍵に対して1つの鍵穴のみ対応する場合を特異性が高いと考えます。逆に、1つの鍵で複数の鍵穴が対応する場合は特異性が低いと考えます。つまり、多くの抗体は対応する1つの標的にのみ結合するため特異性が高いと考えられております。
培養 ここでは、細胞を増殖させることを培養といいます。温度など適切な環境下で行われます。
除細胞 遠心分離機を用いて、細胞もしくは細胞の断片を取り除くことです。
遠心分離機 遠心力を応用した機器です。比重の異なるものを分離することを可能にします(高比重のものほど、中心軸から離れます)。
カラムクロマトグラフィー 精製法のひとつで、親和性や大きさの違いを利用して目的とするものを分離する方法です。
Fab抗体 抗原と結合する部分のみから成る抗体です。通常の抗体と比べ、分子量が半分程度と小さくなります。
一本鎖抗体 抗原と結合する部分を元に、人工的に作製された抗体です。通常の抗体と比べ、分子量が1/4程度と小さくなります。
異物 免疫細胞が自分以外(非自己)であると認定したものをいいます。一般的にはウイルスや細菌といった病原菌などが異物にあたります。
多様性 抗体があらゆる抗原をそれぞれ識別して結合するために必要な性質であり、可変部の構造を変化させることで多様性を獲得します。
分化 生物の細胞、組織および器官の形態や機能が特殊化し、特定の形態や機能を持つように変化していくことです。ここでは、B細胞から特定の抗体を作り細胞外に放出するプラズマ細胞に変化していく過程を言います。

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